重症度、医療・看護必要度とは?
基本事項
5つの用語を押さえよう!
- 該当患者
- 該当患者割合
- A項目・B項目・C項目
- 「Ⅰ」と「Ⅱ」
- 一般病棟用・ICU用・HCU用
重症度、医療・看護必要度
より難しい患者さんの治療には、より高い診療報酬を!
より難しい患者さんが多い病院には、より高い診療報酬を!
ややこしい名前・・・
- もともと「重症度・看護必要度基準」
- 重症度
- 看護の必要度
- しばらくして「重症度、医療・看護必要度」
- 重症度
- 医療の必要度
- 看護の必要度
- シンプルの重症か?
- 重症じゃないとしても、お医者さんの治療が必要か?
- 重症じゃないとしても、お医者さんの治療はそんなに必要ないとしても、看護師さんのケアが必要か?
このどれかに当てはまるような患者さんは、入院で預かる上で手がかかると言えますね!
そんな患者さんを、具体的にスコア化して判定する仕組みが「重症度、医療・看護必要度」です!
【1】該当患者
まずは目の前の入院患者さんが、手のかかる「該当患者」さんなのか、そうでないのかを判断するところからスタートです!
【2】該当患者割合
病院(正確には病棟)全体で見たときに、「該当患者」さんが何%いるかが「該当患者割合」です!
言わずもがな、このパーセンテージが高いほど、より高い入院料を算定できます!
今回、一見するとパーセンテージが下がっていて「やったぜ!」と思いそうなのですが、そもそもの判定基準(A項目・B項目・C項目の使い方)が変わったので、実質的には厳しい改定になったと思われます。。。
学校の定期試験の合格点が、今まで70点だったのが60点になったものの、試験そのものの難易度が上がったイメージです!
A項目・B項目・C項目
では、いよいよ「該当患者」さんか否かを判定するスコアのご紹介です!
ここではイメージだけ掴んでいただければと思います!
- A項目:モニタリング及び処置等
- B項目:患者の状況等
- C項目:手術等の医学的状況
該当患者の基準(前回2022改定)
- 「A:2点」and「B:3点」
- 「A:3点」
- 「C:1点」
どれか1つでも満たせば「該当患者」さんとなり、
そんな患者さんがたとえば28%入れば、最も高い入院料が算定できました!
該当患者の基準(今回2024改定)
- 「A:3点」or「C:1点」
- 「A:2点」or「C:1点」
最も高い入院料である「急性期一般入院料1」とそれと同格の入院料だけ、ややこしい計算方法に変更となりました!
詳しくは個別の改定項目の解説でお話ししますが、このように該当患者さんかどうかの基準が変更になることで、病院によっては一気に基準クリアが難しくなるケースがあります。。。
「Ⅰ」と「Ⅱ」
すごくざっくりのイメージですが、
「Ⅰ」はアナログ、「Ⅱ」はデジタルでの計測で、国としては「Ⅱ」を推奨しているので、「Ⅱ」の方がハードルが低く設定されています!
その差もどんどん小さくなっていますが、、、
病院の規模や病棟の種類によっては、「Ⅱ」が必須になってきています!
一般病棟用・ICU用・HCU用
重症度、医療・看護必要度で、患者さんを「該当患者」さんか、そうでないかを判定したいところですが、当然ICUの患者さんと、普通の病棟の患者さんとでは状態が全然違いますよね!
そこで、一般病棟用、ICU(特定集中治療室)用、その中間のHCU(ハイケアユニット)用の3種類が設定されていて、使い分けることになっています!